MS社が、WindowsXP SP2を昨日の0時に公開を開始したそうである。
☆ マイクロソフト、セキュリティー機能強化を中心とした“Microsoft Windows XP Service Pack 2 セキュリティ強化機能搭載”を2日に提供開始
このSP2は、主に以下の5点の改善が行われている。
(1) ネットワーク保護機能の強化
(2) ウェブブラウジングの安全性向上
(3) 電子メールの安全性向上
(4) メモリー保護機能の強化
(5) 保守性の向上
これまで、Windowsは、UNIX系のOSと比べて脆弱性が目立っていたため、根本的な対策としてのパッケージ提供は、画期的であると思う。この開発のために、Longhornの開発が遅れたというほどであるから、よほどセキュリティを重視したのであろう。ただ、これまでの動作と異なる修正が沢山入っているため、各メーカーは対応に追われたようである。また、個人サイトやフリーウェアでも修正が必要な場合があり、各サイトで注意を呼びかけているようである。たとえば、【(2) ウェブブラウジングの安全性向上】に関することといえば、ポップアップでメッセージを出すWebサイトやWebアプリでは、注意が必要である。XP SP2では、デフォルトでポップアップをブロック(抑止)するからである。
自動インストールでの提供が開始される29日以降、混乱が起きないか心配である。特に、情報を持たない初心者が対応できるかが気になる点である。もう少し、デジタルデバイドの弱者に対する配慮が欲しい所である。
この点について、MS社の社員がblogで以下のようにコメントしている。
まぁ、毎度毎度新しいモノを出すと、同じような事がおきるのですが、これからが大変なのです。。。 実際に世の中へ送りだすと、膨大な数の嫌味や文句が殺到するのです。 その中には非常に貴重なコメントを頂いているケースもありますので、それら(ほとんど意味のない意見など・・・)のなかから、貴重で重要なコメントを拾うのが一苦労・・・。 もう嫌味や文句を言われるのには慣れてきましたが、貴重なコメントが埋もれてしまって我々に届かなくなるのがやっかいです。
変化のあるところには、必ず賛否両方の意見が噴出し、その中から真の意味で有意な顧客の声を拾い出すのには、大変苦労しているようである。これまでなかなか着手できなかったところであるだけに、その反動はかなりものであるだろうと思うけど、めげずに頑張って欲しいものである。
asahi.comでこんな記事が有った。
☆ NHKの五輪メール
アテネ五輪でNHKは、携帯電話向けのメールサービスを使って日本選手のメダルラッシュを速報した。「番組の広報」とするNHKは、受信契約を結んでいるかどうかにかかわらず、申し込んだ約3万人に無料で提供した。同様のサービスは新聞社や通信社もすでに行っている。日本新聞協会メディア開発委員会は「他のニュース分野にも広がると、先行する民間サービスを圧迫することになる」と懸念している。
メディア開発委員会委員長を務める箕浦啓進・東京新聞メディア局長は「NHKは番組の広報というが、実態はニュース速報だ。黙認されると、今後スポーツに限らず、他の分野のニュースにも広がっていくおそれがある」と話す。この記事を読んでちょっと疑問に思ったのは私だけだろうか?日本新聞協会メディア開発委員会は、自業界の縄張りを侵すなといいたいのだろうか?
有料の携帯サイトで同様の速報メールサービスをしている時事通信社は「NHKが公共放送以外のインターネットや携帯電話向けに、無制限にサービスを拡大していくことには懸念を抱かざるを得ない」という。
輸入CDの輸入を禁止する法律が間もなく成立するようだ。
☆ 連載:輸入音楽CDは買えなくなるのか?
この法改正では「建前上、還流CDを対象にしているが、法律の構成上はすべての輸入CDが対象になる」(川内代議士)。「還流を防止して国内レコード会社の利益を保護し、ひいては国内のコンテンツ産業を保護する」という目的の法改正が、いつの間にか輸入CD全般への規制と「すりかえられていた」(同氏)のだ。
政党の動きも鈍いという点から見て、成立しそうな雲行きですが、消費者の強い反対の声に押されて、文化庁はこの報告書について異例の意見募集を行っているようですね。
☆ 「文化審議会著作権分科会報告書(案)」に関する意見募集について
この問題について、示唆に富んだ発言が有ったので引用する。
☆ 輸入盤を「非合法化」する著作権法改正
問題は輸入盤が安すぎることではなく、国内盤が高すぎることだ。CDのコストの大部分は録音や宣伝などにかかる固定費であり、空ディスクの価格は1枚数十円にすぎない。逆輸入しても2000円で売れるなら、それが正常な価格であり、これは市場経済では当たり前の価格競争である。自動車も家電も、こうした逆輸入と競争し、価格を下げたり海外生産に移行したりして生き残ってきた。音楽産業だけが政府に保護してもらって「国際競争力の強化」などできるはずがない。
個人的には、以下の2点が気になるところです。
1つ目に、本質的な問題は、カルテット的な音楽業界にあるのに、それを指導せず、法的に規制しようとする政府の方針に問題があるということです。音楽業界の事情を良く知らないので誤解している点はあるかもしれませんが…
2つ目に、この問題に対する一般市民の認識が低いということです。法律が議会に登壇する前に、一般の方の意見を十分に吸い上げるのが望ましいのですが、今回の場合は、そういったプロセスが見られないということです。原因としては、一般市民及びマスコミは、もともと著作権について余り関心がなく、専門家に任せっきりというような姿勢だったというのが大きな問題点だと思われます。こういうのを監視するNPO団体が日本には無いか有っても余り機能していないようです。欧米だとこういう問題は、一般市民の問題意識が高く、すぐに行動を起こせるので、早い段階で一般市民の権利が守られるという事があります。
突き詰めて考えれば、日本の政治や法律に対して自主的な取り組みを行うためのスキルを身につける教育が欠如しているという問題にもなるかもしれません。
☆ オフショア開発で明暗別れるプログラマーのキャリア[梅田望夫・英語で読むITトレンド]
このblogで、梅田さんは、Business Week誌最新号「SOFTWARE」から、アメリカにおけるソフトウェア・ピラミッドについて引用している。日本でも同様なことが起こり得ると警告している。ソフトウェア開発には、6つの階層があるそうです。纏めると以下のようになります。
(1) Architect
(2) Researcher
(3) Consultant
(4) Project Manager
(5) Business Analysts
(6) Basic Programmers
(1)は、年収は15万ドルから25万ドルで、アウトソーシングの影響はいっさい受けない。
(2)は、年収はアカデミアだと5万ドル。在野だと19万5000ドル。基本的にはこの階層の将来は明るいが、この仕事もオフショアに出て行く可能性がある。
(3)は、年収は7万2000ドルから20万ドル。この階層の将来は明るい。
(4)は、年収は9万6000ドルから13万ドル。ここでいいマネージャーになれば、仕事は安泰。
(5)は、年収は5万2000ドルから9万ドル。ビジネスセンスがあって、コミュニケーションスキルがあるプログラマーにとって比較的安全な場所(仕事が外に出て行かない)。
(6)は、年収は5万2000ドルから8万1000ドル。仕事が海外に出て行ってしまうという意味では、ここが一番危ない。この階層における仕事の18%が、6年以内に、オフショアに流れていくというのがフォレスターの予想。
上を目指せば目指すほど、仕事が安泰であるようである。いつも向学心をもって、新しい知識を貪欲に吸収していく必要があると感じた。
日本IBMが斬新な雇用制度を始めた。これまで、定年前後の中高年者の雇用促進のための有期雇用はあったが、これを中堅職までに拡大したのは、初めての試みである。今後、重要な位置を占めるであろうコンサルタント職に対して、成果主義を徹底するのは、流石である。今後は、アーキテストなど上位技術職などにも適用されることが予想される。また、社内のみならず、社外からも積極的に雇用することが予想される。流石、IBMとうならずには居られない記事である。
☆ 有期雇用で成果主義を徹底 日本IBM、600人が応募
日本IBMは、企業の事業運営やシステム構築などで助言を担うコンサルタント職約2000人を対象に、成果主義を徹底した有期雇用契約化や業務委託契約化の選択肢を提示、応募締め切りの1月末までに約600人が応募した。有期契約を選んだ場合、いったん退職してから2〜3年の契約を結び直す。日本IBMは「人材そのものが売り物であるコンサルタントが、プロ意識を持って働くのに適した制度」としており、今後他職種への拡大も進める。
IT産業全体に共通して言えることは、プログラミングという作業が、廉価作業可能な優秀なサイトへ集中している傾向がある。サイトとは、ベンチャー企業やインド・中国などの海外サイトのことである。今後は、純粋なプログラマは、どんどん減っていき、ソリューションやコンサルティングを行うSEや各サイト間の調整などを行うマネージャしか大企業の社内には残らないと思われる。
DASHI blogでも同じような事がかかれていたので、引用する。
☆ IT業界の仕事が無くなる時あなたは?
”IT業界の仕事が無くなる”、最近日本国内、そしてこちらアメリカやカナダでも良く聞く事だ。
低コストで商品、サービスを提供する為(サービス提供会社の利益確保)に発足したIT業務のオフショア化に、不景気が追い風をかけオフショア化が加速している事により国内のIT業界の仕事が減る事象が多発しており、話題に上がるようになってきているのだと思う。
どこかの記事で読んだのだが、アメリカでは、今後は、1000万円以上の人と300万円以下の人が中心となり、中間層は全て海外発注先でまかなうという予想が書かれていた。1000万円以上とは、要求分析などの上流工程やマネージャなどの仕事と思われる。300万円以下とは、コーポレートスタッフ的な仕事と思われる。これから、生き残るためには、プロジェクトマネージャや、システムなどのアーキテストなどの技術を学んでいく必要があると思われる。
DASHI blogでも同じような事がかかれていたので、引用する。
上流工程であるどういう仕組みでシステムを組み立てれば生産性を上げられ、拡張性を保て、柔軟誠意を確保するかという思考過程に関しては、数より質になる。個人の能力が問われるのだ。考える作業だから人手がいればなんとかなるという訳でもなく、人手が多すぎるとかえって考えがまとめられなかったりする(多くはまとめ役の力不足が大きく理由として上げられるが...)。
同じように、ソリューションというのは問題があって始めて提案、創出されるモノである。インドや中国にいて日本向けのソリューションを提案するは難しいだろう。同じ国の文化、情報を理解できるからこそ、課題、問題が見つけられ、それに対するソリューションが考えられるのだと私は思う。
その点、ソリューションの提供(企画)、上流工程という点では力を付けられれば、まだまだIT業界でもやっていけるし、これから稼ぎの差が出てくる中でこのような力を付けている人間は稼ぎ口になっていくだろう。
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俗にいう企画屋、企画されたモノを作る為の下地、計画、予算集めをするプロデューサ、実際のExecutionをするプロマネ、マネージャ、コンサルタント、アーキテクトといった新しいモノを考えられる人間、少人数で多くの人間を扱い大きなモノを作る工程を管理できる人間になるのだろう。
最近能率が上がらない小生はタイムマネジメントに興味を持ってあれこれ調べたところ、以下のサイトが目に止まった。項目だけ抜粋する。
☆ 残業しないための10の習慣
1. 計画を持って毎日を開始する
2. 委任
3. 割り込みをコントロールする
4. 早くに来て早くに帰る
5. 個人的な仕事を勤務中にしない
6. 5時を過ぎたら電話のベルは
7. e-mailによりかかる
8. あなたのテクノロジーを見直す
9. 自動化
10. はい、今日は終わりです
現状を振り返ってみた。
1. 計画を持って毎日を開始する
⇒計画を立ててやると上手くいかないことが多くてかえってストレスを抱え込むことになる。(^^;;)
2. 委任
⇒ToDoリストは作成していないものの、委任(entrust)は良くやっている。
単に擦り付けだという説もあるが…キッカケは、新訳 経営者の条件ドラッカー選書を読んだことにより、成果の効率的なあげ方を知ったからだ。
本当は、権限委譲(empower)の方が、プロジェクトとしては良いのだがなかなか実践できない。
3. 割り込みをコントロールする
⇒なすがままである。何とかし様と思っているが…
4. 早くに来て早くに帰る
⇒これは、生活習慣を変えないと無理。難しい課題である。
5. 個人的な仕事を勤務中にしない
⇒これは、難しい。仕事のネタを考えるために必要な作業だからだ。実はそれが楽しみだったりする。
6. 5時を過ぎたら電話のベルは
⇒電話は使用しないので関係なし。
7. e-mailによりかかる
⇒これは、駆使しているので当てはまる。
8. あなたのテクノロジーを見直す
⇒これは未着手。近い内に検討する予定。まずは、メールの自動振分けを考えてみる。
9. 自動化
⇒これは、かなり努力している分野。まずまずの成果はあがっている。
10. はい、今日は終わりです
⇒これがなかなか出来ない。どうしても夜遅くまで働いてしまう。(^^;;)
今回良さそうだなと思った本は、以下の通り。
図解 仕事ができる人のタイムマネジメント
プロフェッショナルの条件
パソコン「超」仕事法