Wiredに”Cable Snaking Into Everything”という記事が載っていた。この記事は、ブロードバンド・ホームに関する考察が書かれており、興味深いものが幾つが載っていたのでいくつか引用したいと思う。
☆ Cable Snaking Into Everything(Wired)
The explosion of devices and services enabled by broadband and wireless offers consumers an increasing variety of ways to manage the content and communications in their homes. Some enjoy piecing their own systems together much the way some PC users would rather build their own computers. The majority, though, don't want to know how it all works; they just want to point and click.ブロードバンド接続およびワイヤレス技術の進化によって、各々の家には機器やサービスが急激に溢れ、コンシューマーにとっては、さまざまな方法で自宅におけるコンテンツ管理や通信を行なうことが可能になった。コンピュータを組み立ててしまうPCユーザーがいるのと同じように、コンシューマーの中には、さまざまな機器やサービスを組み合わせて独自のシステムを構築する人もいる。ただ大多数のユーザーは、仕組みを知ることには関心がなく、ひたすら使いやすいシステムを求めている。
消費者側としては、インテグラル化したシステムのみ用事があり、これまでのように、個々のモジュール単位の機器には興味がない最近の兆候が現れていると思う。消費者が成熟するにつれて、ニーズが高度化し、様々なモジュールをインテグラル化したシステムを求めているように思う。
Built by Scripps Networks -- home of Food Network, Home & Garden Television and the Do It Yourself Network -- and broadband-powered by Cox Communications of New Orleans, the 7,000-square-foot home boasted amenities any buyer with a fondness for technology would love -- plasma video screens in every room (and even built into the Jacuzzi), a microwave that scans bar codes for cooking instructions, a treadmill linked to the Internet, video phones and an alarm clock that runs the coffee maker from the bedroom.
High-definition ruled, music libraries were digital and the speakers on at least one system sent tremors through the floor. Programs were multicast, recorded on one digital video recorder and watched in another room while a high-definition television program was being recorded in yet another room.モデル住宅は、米E・W・スクリップス社の放送部門である米スクリップス・ネットワークス---『フード・ネットワーク』『ホーム&ガーデン・テレビジョン』『ドゥー・イット・ユアセルフ・ネットワーク 』を運営する---が建設し、ニューオリンズを本拠とする米コックス・コミュニケーションズがブロードバンド接続サービスを提供した。
家の中は、ハイテク好きの人なら誰もが欲しくなるような、さまざまな設備や機器で溢れていた。たとえば、全ての部屋にはプラズマテレビが設置され、調理法を記録したバーコードを読み取る電子レンジ、インターネットに接続されたランニングマシン、テレビ電話、寝室からコーヒーメーカーを操作できる目覚まし時計もあった。
テレビの画面はすべて高品位で、提供される音楽ライブラリーはデジタル方式である。ある音響システムのスピーカーは、床に振動を伝えるものだった。番組はマルチキャスト方式で、1台のデジタルビデオレコーダー(DVR)に録画し、それを他の部屋で鑑賞できるだけではなく、同時に別の部屋で高品位テレビ番組を録画することも可能だった。
あらゆる情報の流れを一元化しようとインターネットへ接続する試みが面白い。人間と機械の間をネットワークで結びつけようというコンセプトに基づいているのだろう。
"It's all connected to our product," Dolan said. "But who's going to sell it?" Cablevision's last foray into selling consumer electronics as owner of the retail chain The Wiz failed. For Cablevision, he said, the more likely scenario might be working with manufacturers and retailers to integrate their products into a Cablevision home or to sell a service that goes along with the product.「みんな我が社の製品につながってはいる。しかし、誰が売るのだ?」(Dolan氏)。
ケーブルビジョン社は、小売りチェーン『ザ・ウィズ』の所有者としても家電製品販売への進出を試みていたが、これは失敗に終わった。ドーラン社長によると、ケーブルビジョン社にとってより現実味がある方法は、メーカーおよび小売業者と提携し、製品を同社のケーブルサービス契約者の家庭に組み込むか、あるいは製品とセットにしてサービスを販売することだろうという。
どうやら、ネットワーク家電には、ロジスティックス(流通)のイノベーションも必要のようだ。今後の進展が楽しみである。
Posted by besus at 2004年06月07日 01:17 | TrackBack