2005年03月17日

日本人と標準化

前回のエントリーでも少し触れましたが、@ITがタイミングよく、日本人と標準化との関係について記事を出していました。

★ なぜ日本は「標準」でリーダーシップを発揮できないのか

 色々考えてみたが「結局は意志の問題」という当たり前の結論になってしまった。国家として,自国のやり方や技術を世界に広めていこうという意志があるのかどうか。この一文の「国家」と「自国」を「企業」「自社」あるいは「個人」「自分」に換えて読んでみてほしい。「私のやり方は素晴らしい,ぜひとも世界の人に使ってほしい,いやこれだけ素晴らしいのだから使うべきだ」という強烈な意志を我々は持っているだろうか。「国家に戦略がない」「企業戦略が曖昧」と文句を付けるのは容易いが自分にないものを人に求めるのは無理筋である。

 「日本人は」と一般論を語るのは不毛かもしれないがあえて書くと,やはり「不言実行」とか「いいものさえ作れば,真面目にやっておれば,必ず分かってもらえる」という考えが我が国では強い。これは残すべき日本の長所ではあるが,そんなものを長所どころか短所とみなす世界各国と付き合っていく以上「沈黙は金」では済まない。

 谷島氏は、すべてひっくるめて意思の問題と考えているようです。

 確かに意思の問題もあるが、私はこう考えます。

 日本人は、戦略的思考が弱いように思う。つきつめれば、教育の問題に帰結すると思うのだが、このエントリでは詳しくは触れないことにします。

 日本人は、ずる賢いことは出来ない義理人情の価値観に縛られて、動けないところが大きいように思います。また、企業のすりあわせ体質により、プロジェクト内や企業内の固有の要素を多く含む仕様にとどまり、グローバルな視点での汎用化まで手が回らない事が多いように思います。1つの製品で見た場合、品質が優れていて堅牢な信頼性をもち完結しているように見えるが、かえって他の製品に活かしにくい欠点があります。これが、日本人の良いところでもあり、欠点でもありますが、これを克服しない事には、いつまで経っても標準化において世界のリーダシップを握る事は困難でしょう。

 政府主導で、早急な対策をうってほしいものです。

Posted by besus at 2005年03月17日 22:30 | TrackBack
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