2004年03月22日

ウェブログは報道の形を変えるか?

 カリスマコンサルトの木村剛氏が、BizPlusでブログの今後について以下のような発言をしていた。大変興味深い内容だったので、引用する。

ウェブログは報道の形を変えるか?

  「良い物は売れる」というのは誤りであり、「売れるものが良い物」なのだ。中長期的に見れば、マスコミについても同じことがいえるだろう(無論、俗悪な暴露趣味に走る危険性もあるが……)。情報の受け手であるわれわれが良識的に見て、本当に価値があると思える報道が、良い報道なのである。ウェブログが急速に普及していけば、情報の出し手ではなく情報の受け手が価値を決めていくようになる。そして、価値があると認められた情報が広まっていくというパラダイムシフトが起きるのかもしれない。
 ウェブログの展開には要注意である。

 最近思ったのだが、新聞やTV(ニュース)の既存のマスコミの存在意義が薄くなってきているように感じている。なぜなら、インターネットで真に必要な情報は簡単に手に入れることが出来るからだ。勿論、大量に溢れる情報の中から有用な情報をGetする技術は必要ではあるが、その技術さえあれば、新聞やTV(ニュース)は要らないように感じる。最近の有用な情報は、ほとんどWebやブログで入手しているため、そのように感じている。今後は、木村氏の言うようにブログが中心となっていくと思われる。そうなると、PULL型の情報発信が中心となるため、情報の出し手ではなく情報の受け手が価値を決めていくというパラダイムシフトが起きる可能性は大きいと思う。ただ、ダイヤル回線のように地方などで新聞やTV(ニュース)を必要としている受信者層もいると思うので、完全にはなくならないと思うが、経営が苦しくなっていくように思われる。マスコミ業界も電気通信業界と同様、淘汰の時代が間もなくやってくるだろうと思う。

Posted by besus at 2004年03月22日 03:32 | TrackBack
Comments

CNETの御手洗社長とも似たようなテーマで議論したことがあるのですが、メディアはなくならないものの、役割なり形は変えていくのではないかという結論を持っています。

Blogとウェブで大抵の情報は揃うようになってきたのは同感です。専門分野の動向は特にその傾向が強いです。

Posted by: SW at 2004年03月22日 19:21

 SWさん、こんにちは。形態を変えていくというのは私も同感です。このままでは、収益が減っていく一方であり、何らかのイノベーション(また出てきました(笑))が必要なのでしょうね。

Posted by: besus at 2004年03月22日 20:49

横からおじゃま致します(笑)

私は、一級の書き手(ライター)が書く媒体を変えているだけのように感じています。そもそもこれまで黙っていた個人が、いきなりこうしたプロに太刀打ちできるかな、という疑問があるのです。

むしろ、Blogの普及に伴う「1億総評論家時代」では、上のような書き手に対する「編集価値」というのが多数のBlogから出てくるかもしれません。新聞記事等も同様で、そもそもの情報発信源としての新聞はそのまま残り、それを各人の関心によってスクリーニングがかかって「編集価値」が生まれるという感じでしょうか。情報の流れからすれば、メディアと読み手の間に、Blogがインフォミディアリとして入ってくるとは思います。

しかし、個々のbloggerが「俺は新しい時代の書き手だ」と思うのは実は思い違いで、むしろ「編集者」(エディター)になったと思った方が、現状をあらわしているような気がするのですが、いかがでしょう。

Posted by: sugimoto at 2004年03月23日 19:14

 杉本さん、こんにちは。
 メディアと読み手の間に、Blogがインフォミディアリとして入ってくるというのは、私もそう思います。ボランタリーなBloggerがオープンソースと同様に賞賛をインセンティブとして急速に拡大して来たという感じがします。
 情報には2種類あり、ライト(大衆向けの情報(ニュースの類))とヘビー(詳細の情報(ニュースの解説、専門的情報))があると思うんです。ライトの方は、これまで通り、手っ取り早く入手できる新聞やTVが生き残るとは思うんですが、ヘビーの方は、Blogなどのネットワーク型メディアに取って代わるような気がします。
 確かに、プロのライターがメディアを蔵替えしているという感じはしますね。個人的には、プロのライターとアマのライターのボーダーがあやふやになってきているように感じているのですが、如何でしょうか?背景には、だれでも専門的な知識を容易に入手可能になり、更にライティングのためのテクニックを容易に習得する事が出来る時代であるということがあるような気がします。

Posted by: besus at 2004年03月24日 01:20
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